遊休の公共施設に対策はあるのか?

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不動産鑑定士らしく「遊休施設の対策はあるか」をテーマにしてみたいと思います。

なぜ遊休施設が生まれるのか?

今回、テーマにする「遊休施設」はいわゆる公共施設としての遊休施設です。全国的に、人口減少や市町村合併により、特に学校が遊休となっています。文部科学省では、『~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクト』を立ち上げ、民間活用をうながしています。

なぜ遊休施設ができあがるのか?

ある市の担当者と話をしたことがありますが、こんな感じでした。

学校が統合される

例えば、3つの小学校を1つに統合する場合、次のようだそうです。

  1. 生徒の減少により学校を減らさざるを得ない
  2. 市町村合併により、各町村にあったものを集約せざるを得ない
  3. しかし、旧町村の意見があるので、どこかに集約できず、3つの小学校の真ん中とかに新たに建築
  4. 本来2つ余るものが3つ余る

結局、周の様子をうかがった結果、余分にできてしまいます。

町村役場が統合される

例えば、町村合併により統合する場合

  1. 本来、合併した町村の一番大きいところ、または中心と思われるところに統合
  2. しかし、各町村の反対で、○○市出張所とか○○市事務所とかで残す
  3. 場合により、学校と同じで、新庁舎建設により余剰

結局はまた、住民の意見に左右されるというところでしょうか。

効果はあったのか?

そもそも大合併による統合は、公務の合理化であり、コスト削減などが目標であったはずですが、これらを見る限り結果としてコスト高になってしまっているわけです。
一方、遊休になった施設の売却については、周辺住民などからは、「緊急時の避難所の確保などの要請」からうまく進んでいないケースが多いそうです。学校などの場合には、特に「母校」という思い出があるので、さらにハードルが高いようです。

維持管理についても、戸建てなどでもそうですが、使用しないと(風を通さないと)、痛むのはすごく早いはずです。最近は、全国的にも異常気象が多く、台風や大雨がで被害が出た地域も多かったことから、住民の方も万が一の避難所という観点から維持管理の要望も強いと思います。ある地方公共団体関係者に聞きましたが、台風で、遊休施設のガラスが割れて雨漏りなども修理した結果、10万円程度の修理コストが発生したとのことです。使っても無いものでも維持コストは必要です。芝刈りなどのコストも考えると、年間の維持コストも相当なものになると思われます。

結果として、一旦作ってしまったものが周辺の方の必要性との関係で壊せない状態で、コストとの見合いになるということです。

不動産鑑定評価では、最有効使用との関係が問題になるケースだと思います。

地方では人口減少へ向かう中で、考えるべきところは多いです。

また次回以降、遊休施設の活用はどうするべきかについて考えてみたいと思います。

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